あなたの苗字の由来は?本当?納得? 

つい最近、歳時記や十干十二支などの本を読んでいたら、まさかと思う苗字があること(十二月一日=[しわすだ]さんという苗字)に感動しまして、いろいろ苗字に関する本はあるようですが、自分の名字の由来はと思い、先祖を知り歴史を知る「日本の苗字<読み解き>事典」(丹羽基二 著=柏書房)という本に巡り合って、見てみました。すると、本当?と思うように次々と初めて出会う苗字があることにびっくりしました。そして、身近なこともあったことで納得もできました。

先ず、数字の苗字の方の名字を一から

  1. <一 > ①いち、②かず、③はじめ、④でかた  さん
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  1. は、一番乗り、一本槍、弓取りで一番、何でも一番という名誉を記念して。
  1. は、各地にある地名から来た「一ノ分目、一ノ渡、一ノ坪、一ノ町や一ノ宮」などの略記。
  1. は、役職や器物などの数・位を表し、例えば「一矢、一本,一枡、一柳、一筆,一坊、一品」などの略記。
  1. の「でかた」は、もののスタートと思われ、「一」さんの名字は、発生はさまざまに様ですが、とにかく、簡単明瞭で、縁起もよく人気もある苗字のようですね。

私は「○○一さん」のように、名前に「一」がついて「はじめ」と呼ぶ友人はいますが、苗字の方とは出会ったことはありません。

<一> の付く苗字

一、一口、一戸、一条、一柳、一坊、一言(ひとこと)、一寸木(ますき)、金田一など

2.<二>の付く苗字

二階堂、二瓶、二宮など

3.<三>の付く苗字

三浦、三木、三宅、三好、三崎、三島、三林、三瓶、など

4.<四>の付く苗字

四月一日(わたぬき)、四月(わたぬき)、四月朔日(わたぬき)、「わたぬき」と読むのは、四月一日には、綿入れの着物を脱いで袷にするから。

私が知っているのは、「綿貫」さんですが、以下、「わたぬき」の苗字として、衣を変えるので「更衣」、「綿抜」、「綿脱」等あるそうですが、「綿貫」さんは全国で1万人以上おられるそうで、地名もあるそうです。

5.<五>の付く苗字

五木、五明、五代、五大、五月女、大五、五十嵐、五百旗頭など

⁂五大の苗字のもとは、もともと地・水・火・風・空の五元素のこと。宇宙形成の五種でこの性質は、堅・湿・暖・動・無礙である。作用は、特・摂・熱・長・不障である。

密教では、この五大を体することによって、天地と合一できるとした。衆生にはわかりやすく五輪の塔で現し、仏があの世に導いてくれると説いた。というように、大変ありがたい苗字なのに、恐れ多いので、本字を変えて、「五代」さんができたということです。

*五百旗頭(いおきべ)さんのもとは五百旗部(いおきべ)。昔、500人の旗頭であったなら、さぞかし侍大将だったのでしょうね。さらにもっと古くは「五百木部」で「古事記」には「五百木入日子」、「日本書記」では五百城入彦とある人物の御名代部(みなしろべ)ではないかと言われている。イオキイリヒコは第十二代景行天皇の息子だが、のちには文字を飾って御名代部を「伊福部」(イフクベ)とも記している。この姓は今もあるそうです。

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イオキベと読むが、今は、イフクベともいい、五百旗部さんは伊福部さんと同源ということです。

6.<六>の付く苗字

六平(むさか)・六人部(むとべ)

*六平さんの「平」と書いて<さか>という 「平らな坂とはこれいかに?」となります、が、「古事記」を見ると、伊弉諾尊がイザナミノミコトの逆鱗に触れて黄泉の国から逃げ出すところがあって、このとき、イザナギは比良坂で桃の実を追っ手に投げつけて難を逃れた。・・・とある。この比良坂の<ヒラ>は坂のことらしい。この、ヒラに後世<平>の字をあてたため、平坦地と理解されるようになったようです。

もともと、<ヒラ>は、崖、傾斜地である。秋田県や、長崎県では今も坂の意味に使われているようです。私の田舎でも傾斜地にある田んぼの地名が「平ん坂=ヒランサカ」というので、小さい時から「なんじ、こげんな坂んところを平ん坂(ヒランサカ)と呼ぶんじゃろかなあ?」

(どうして、こんな傾斜のところを平ん坂(ヒランサカ)とよぶのかな?)

と不思議に思っていたことが、また、九州の国道57号線の阿蘇の手前の大変な坂を「坂無しの坂」(サカナシノ坂)と言うことも納得できます。

秋田には「有平」(ありさか)さんという姓もあるそうです。有平は坂があることで有坂(アリサカ)という苗字もあるそうです。

六平=無坂で坂のない場所のことで、また、「ろっぺい」という地名もあるそうです。

7.<七>の付く苗字

七夕(たなばた)=「棚=たな」も「機=はた」も苗字にあり、七夕(たなばた)があっても不思議ではないが、①七夕に<願い文>を書いて神に祈ると必ずかなうという信仰から発生した。②七夕神をまつる土地、または、そのために作られた七夕田(一種の神田)からできた姓③棚畑の地名を七夕にあてた。などがあるが、七夕とは、縁起の良いうえに風雅な苗字ですね。

8.<八>の付く苗字

八月一日(ほずみ)=穂積

9.<九>の付く苗字

九戸、九鬼(くき)など

10.<十>の付く苗字

十(えだなし)、十鳥(とっとり)など

その他:「トドロキ、桃の木、サンショウの木」の「轟=とどろき」の苗字は?

二十六木・八十八旗・八十八騎・十八騎・十十六木・十時・等々力・土土呂木・等力・・・など15種類の苗字(漢字)があるということにはびっくりしました。

普段はあまり気にしていなかった、皆さんの苗字(名字)ですが、数字の入った苗字でもすごくあり、日本全国の苗字の数は、27万件以上あり世界一だそうです。

これからも地名などに因む苗字や歴史に因む苗字などで自分の名字の故郷を突き止めに参ります

おじいちゃんでした。

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